がん治療で利用できる保険は基本的に健康保険ですが、場合によっては介護保険も利用できます。もし必要であれば、利用を検討してみてはいかがでしょうか。ここでは、介護保険で受けられるサービス内容や、自己負担の割合について解説します。
もしがんを治療中に介護を要する状態になった場合、介護保険を使うことが可能です。介護保険は、65歳以上の第1被保険者と、40歳〜64歳の第2号被保険者の2つに大別されます。なお、被保険者の区分によって細かい条件が異なるので注意しましょう。
65歳以上の第1被保険者の場合、介護を必要とする状態になった時に介護保険のサービスが利用できます。がん治療の有無は関係なく、介護が必要かどうかによって判断されます。
40歳〜64歳の第2号被保険者の場合、がん治療が困難で、生活上で何らかの介護が求められる時に介護保険が利用できます。介護保険を申請する際、申請書の病名欄に「がん」と記載しましょう。
被保険者の区分に関わらず、介護保険を利用するには住民票のある市区町村へ申請する必要があります。申請後に要介護認定を受けることで各種サービスが利用可能です。なお、要介護状態の区分によって利用できるサービスと給付費の上限が決まります。
介護保険で受けられるサービスはさまざまです。大別すると、自宅にヘルパーが訪れる訪問サービスと、施設で受けられる通所・短期入所サービスがあります。訪問サービスでは、主に以下のサービスが利用できます。
また、主な通所・短期入所サービスは次のとおりです。
このほか、介護ベッドや車椅子などのレンタルや購入、手すり取り付けなどの住宅改修工事も介護保険の対象です。なお、介護サービスを受けるには、ケアマネージャーがケアプランを作成する必要があります。
介護保険の自己負担の割合は1割ですが、65歳以上の方で一定の所得がある場合、自己負担は2割または3割となります。一方、所得が一定水準を下回る方や、月々の利用料が高額になってしまった方は、負担軽減措置を利用することが可能です。お住まいの地域の担当課に聞いてみましょう。
がん治療において、所定の条件を満たした場合は介護保険が利用できます。さまざまな介護サービスを1〜3割負担で利用できますので、必要な方は役所の窓口で相談してみましょう。要介護認定を受けたらケアマネージャーと話し合い、利用サービスを決めることも大切です。
がん治療においても、所定の条件を満たしていれば介護保険が利用できることがわかりました。たとえ40歳~64歳の第2号被保険者であっても、がん治療が困難で生活上何らかの介護が求められる時に介護保険が利用できるというのは、患者さんを支えるご家族にとっても有益なことと言えます。
もしがん治療中に介護が必要な状態になった場合は、ぜひ最寄りの役所窓口に相談してみましょう。
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