がんに厳しく身体に優しい放射線治療と称されるトモセラピー治療ですが、具体的にはどのようなものなのでしょうか。トモセラピー治療で期待できる効果や、副作用の可能性についてまとめてみました。
トモセラピー治療では、病巣であるがんに集中して適切な放射線量を照射していくことができるとされています。それを可能としているのが、強度変調放射線治療(IMRT)です。治療器を360度回転させそれぞれの方向から細い放射線ビームを照射していきますので、複雑ながんの形であったり、部位・大きさに合わせた適切な照射が可能となっているそうです。
また、治療計画時の画像との位置のずれを補正し、精度の高い照射ができる画像誘導放射線治療(IGRT)機能が標準装備されているため、より精度高くで集中的な照射によるがんの制御率アップが望めるとのこと。そのため、従来の放射線治療よりも高い治療効果が期待でき、対応できるがんの種類・部位・大きさ・数なども広がりを見せています。
トモセラピーの大きな特徴は、がんの病巣に集中して照射が行えるという点です。そのためがん周囲の正常な組織・臓器への影響が少なく、これまでの放射線治療と比較して副作用の軽減を実現していることから、身体に優しい放射線治療とも称されています。
ただ、あくまでも軽減を実現したのみですので、副作用が全く起こらないというわけではありません。放射線治療中に起きてくる早期合併症や、照射後数年後に起きる晩期障害が起こる可能性があります。
ですが、これらの副作用が起こったとしても、トモセラピー治療の場合従来のものよりも頻度や程度は低いとされています。とはいえ、副作用症状は不快でつらいものですので、我慢などせず担当医に相談をし、対処していくようにしましょう。
トモセラピー治療は副作用が少ないと聞くと、どうしても「副作用がない」と思ってしまいがちですが、やはり全く起こらないというわけではなさそうだということがわかりました。それでも従来の放射線治療よりも軽くて済む可能性が高いのであれば、治療に取り組む患者さんにとっては朗報と言えるかもしれません。
また、副作用の軽減はもちろんですが、がんに対する従来以上の治療効果が見込めるのも見逃せないポイント。放射線治療を単体、もしくは組み合わせで取り入れるのであれば、検討したい治療法と言えるでしょう。
このサイトでは、こうしたトモセラピーに対応するクリニックの選び方や、おすすめの対応病院を紹介していますので、併せてチェックしていただき検討材料にご活用ください。